弥生会計導入にあたってIT導入補助金は活用できる?
弥生販売を導入する際、IT導入補助金の申請枠や補助額は?
IT導入補助金を活用して弥生サービスを導入する際の申請枠や対象者、補助額について知りたい方も多いでしょう。
本記事では、弥生サービスを導入する際のIT導入補助金の申請枠や具体的な補助額、申請方法を解説します。
また、弥生サービス導入の事例やよくある質問などもまとめているため、ぜひ参考にしてください。
弥生会計・販売、Misocaの導入は
インボイス対応類型がおすすめ
最大補助額350万円
補助率は2/3〜4/5
ハードウェアも対象で最大20万円補助
IT導入補助金を活用できる弥生サービス!特徴やメリットも紹介

まずはIT導入補助金が活用できる弥生サービスとそれぞれの特徴を見ていきましょう。
すでにサービス内容を把握している方は、対象の申請枠からお読みください。
・弥生会計 24
・弥生販売 24
・弥生会計 オンライン
・Misoca
デスクトップ会計ソフト「弥生会計 24」
「弥生会計 24」は会計業務に必要な機能を備えた会計ソフト。
最大の特徴は、法改正や税制変更に迅速に対応する自動更新機能と、軽減税率やインボイス制度対応の消費税管理機能です。
ユーザーは常に最新の税法に基づいた会計処理を行うことができ、税制変更に伴う煩雑な手作業を最小限に抑えることができます。
特に中小企業にとって、税法遵守のリスクを軽減し、安心して業務を進められるという大きなメリットがあります。
また、初心者でも使いやすく、簿記や経理に不慣れな担当者でも直感的に操作可能。クラウド型とデスクトップ型の両方に対応しているため、複数デバイスからのアクセスや自動バックアップによるデータの安全な管理もできます。
さらに、e-TaxやeLTAXを使った電子申告機能を備えており、確定申告や納税業務をインターネット経由で簡単に行うことができます。
他の弥生製品(弥生給与や弥生マイナンバー)とスムーズに連携でき、給与計算やマイナンバー管理を一元化できるため、企業全体の経理・労務業務の効率化を図れるでしょう。
導入メリットとして、弥生会計 24は税制改正への素早い対応と業務の効率化を実現することで、企業の負担を減らし、経理業務をより迅速かつ正確に行えます。
デスクトップ販売管理ソフト「弥生販売 24」
「弥生販売 24」とは、販売・仕入・在庫管理ソフト。
最大の特徴は、販売管理業務の効率化に特化し、販売・仕入れ・在庫を一元管理できる点です。
特に、取引データや在庫状況をリアルタイムで管理する機能により、過剰在庫や欠品を防ぎ、効率的な在庫運用が可能。
企業は在庫コストを最適化し、販売機会の損失を最小限に抑えることができます。
また、最新の税法に基づいた消費税や軽減税率の管理が自動化され、販売や仕入れの各プロセスで税務処理が適切に行われるため、手間を大幅に軽減。
見積書や請求書を自動作成できる機能が充実しており、日々の業務の効率化が期待できます。
さらに、リアルタイム在庫管理と販売データの一元化も、弥生販売 24ならではの特徴です。
在庫状況をリアルタイムで把握し、販売状況に応じた即時の対応が可能。仕入れと販売がリンクしているため、在庫切れや過剰仕入れのリスクを抑えつつ、効率的なサプライチェーンを構築できます。
導入メリットとして、販売・仕入れ・在庫を一元管理することで、企業全体の販売業務を統合し、業務効率を図れる点です。
リアルタイムでのデータ更新により、即時に経営状況を把握し、正確な意思決定を支援するツールとして活用できます。
クラウド会計ソフト「弥生会計 オンライン」
「弥生会計 オンライン」の最大の特徴は、クラウド環境での会計業務管理に特化している点です。
デスクトップ型のソフトウェアとは異なり、インターネットに接続できる環境であれば、どこからでもリアルタイムで会計データにアクセスすることが可能。
そのため、リモートワークや外出先からでも会計業務をスムーズに行うことができ、従業員や会計担当者の柔軟な働き方を実現できます。
また、自動仕訳機能は、弥生会計 オンラインの大きな強みの一つです。
銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳を自動生成するため、手作業による入力の手間が削減できます。
データ入力のミスも減少し、日々の業務効率が向上します。特に、日常的に多くの取引を管理する企業にとって、時間の節約と正確な会計処理を実現する重要なツールです。
さらに、クラウド上でのデータ共有機能が充実しており、担当者だけでなく、外部の税理士や会計士とも簡単にデータを共有できます。
リアルタイムでのアドバイスを受けながら会計業務を進めることができ、会計処理のスピードと正確性が向上。クラウド環境での自動バックアップが常時行われるため、データの紛失や破損のリスクを最小限に抑え、安心してデータ管理を行えます。
導入メリットは、クラウド環境によりどこからでも会計業務ができ、リモートワークや外出先でも柔軟に対応できる点です。
税制変更にも自動対応し、消費税やインボイス制度に準拠した税務処理が簡単に行えます。
クラウド請求書ソフト「Misoca」
Misocaの最大の特徴は、クラウドベースでの請求書作成・管理に特化している点です。
特に、オンライン環境さえあればどこからでも請求書を作成・送信できるため、外出先やリモートワーク環境でも柔軟に請求業務を行うことができます。
また、Misocaでは請求書の作成から送信、管理、そして入金確認までの一連のプロセスを効率化し、企業や個人事業主にとって大幅な時間短縮が可能です。
さらに自動リマインダー機能で、請求書を送信した後、期日までに支払いが確認されなかった場合、Misocaは自動で取引先にリマインダーを送信します。
支払い忘れや遅延が減少し、キャッシュフローの安定に貢献。特に、未払いリスクが大きな課題となる個人事業主や中小企業にとって、手間をかけずに入金確認やフォローアップができる点は非常に有効です。

弥生を導入できるIT導入補助金の申請枠は?補助額や対象者など紹介

弥生サービス導入に活用できるIT導入補助金の申請枠は以下の3つです。
・通常枠
・インボイス対応類型(おすすめ)
・複数社連携IT導入枠
弥生の会計・販売、Misocaの導入を検討している方は、インボイス対応類型がおすすめです。
各申請枠について詳しくまとめているため、参考にしてください。
また、対象者は小規模事業者・中小企業となります。
小規模事業者・中小企業の詳細


①IT導入補助金の通常枠で弥生申請する場合
項目 | 通常枠A類型 | 通常枠B類型 |
---|---|---|
補助率 | 1/2〜2/3 | |
補助額 | 5~150万円未満 | 150~450万円以下 |
必要プロセス | 1つ以上 | 4つ以上 |
賃上げ目標 | 加点 | 必須 |
弥生の対象経費 | ・弥生ソフトウェア ・弥生クラウド利用料(最大2年分) ・弥生導入関連費や保守管理費 |
IT導入補助金の通常枠は、自社の業務効率化や売り上げ向上サポートのためにソフトウェア導入にかかる経費を補助してもらえる申請枠です。
申請枠はA・B類型に分かれており、補助額や賃上げ目標の有無、導入するITツールの数など、上記表のように異なります。
弥生会計・販売、Misocaなど通常枠での申請ができます。
しかし、補助率や採択率などみても、インボイス対応類型での申請がおすすめなので、次章をチェックしてください。
②IT導入補助金のインボイス対応類型で弥生申請する場合
項目 | インボイス対応類型 | |
---|---|---|
補助額 補助率 | 会計・受発注・決済ソフト | 【小規模事業者】 ・50万円以下:4/5 ・50〜350万円以下:2/3 【中小企業者】 ・50万円以下:3/4 ・50〜350万円以下:2/3 ※50万円以下は1、50〜350万円は2機能以上を有するのが必須 |
PCやタブレット | ・10万円以下:1/2 | |
レジや販売機 | ・20万円以下:1/2 | |
弥生の 対象経費 | ・ソフトウェア 弥生会計24や弥生販売24などインボイスに対応した会計、受発注、決済ソフトウェアの「購入費」「クラウド利用費(最大2年分)」 ・導入関連費や保守管理費 ・ハードウェア |
IT導入補助金のインボイス対応類型は、以下のソフトウェアを1つ以上導入する際に活用できる申請枠です。
・会計ソフト
・受発注ソフト
・決済ソフト
ハードウェアも対象となるため、パソコンやレジなどの導入を検討している企業にもおすすめです。
弥生サービスごとの該当プロセスは以下のとおりで、プランや導入サービスによって異なります。
弥生会計 | プランに関わらず会計 |
---|---|
弥生販売 | プランに関わらず受発注 |
Misoca | ・プラン15:受発注 ・プラン100:受発注 ・プラン1000:受発注、決済 |
その他サービスに関しては、以下でもまとめているため参考にしてください。

③IT導入補助金の複数社連携IT導入枠で弥生申請する場合
項目 | 複数社連携IT導入枠 | ||
---|---|---|---|
補助額・補助率 | 基盤導入経費 | ソフトウェア | 【小規模事業者の補助率】 ・50万円以下:4/5 ・50〜350万円以下:2/3 【中小企業者の補助率】 ・50万円以下:3/4 ・50〜350万円以下:2/3 【補助額】 ・50万円以下:50万円以下×グループ構成員数50〜 ・350万円以下:50万円超〜350万円以下×グループ構成員数 |
PCやタブレット | ・補助率1/2 ・補助額10万円×グループ構成員数 | ||
レジや販売機 | ・補助率1/2 ・補助額20万円×グループ構成員数 | ||
消費動向等分析経費 | ・補助率1/2 ・補助額50万円以下×グループ構成員数 | ||
その他経費 | ・補助率1/2 ・補助額200万円以下※1 | ||
弥生の対象経費 | ・ソフトウェアクラウド利用費(最大2年分) ・導入関連費 ・ハードウェア |
※基盤導入経費と消費動向分析経費の合計額は3000万円が上限
※1補助額上限は【基盤導入経費と消費動向等分析費の合計額】×10%×2/3(補助率)もしくは200万円のいずれか小さい額
IT導入補助金の複数社連携IT導入枠は、複数の中小企業・小規模事業者が連携して、地域のDX化や生産性向上を図るため、ソフトウェアやハードウェアを導入できる申請枠です。
事業者単独での申請ができないため、注意してください。
対象者は以下の通りです。
・商工団体等(例)商店街振興組合、商工会議所、商工会、事業協同組合 等
・当該地域のまちづくり、商業活性化、観光振興等の担い手として事業に取り組むことができる中小企業者又は団体(例)まちづくり会社、観光地域づくり法人(DMO)等
・複数の中小企業・小規模事業者により形成されるコンソーシアム
参照元:IT導入補助金2025


IT導入補助金を活用して弥生を導入した事例

弥生サービスを導入した事例を以下で紹介します。
具体的にどのような費用感でいくら補助され、実費はどのくらいになるのか参考にしてください。
弥生導入の事例1.飲食店:請求書や入金管理など一連の流れの効率化
小規模事業者(インボイス対応類型)
項目 | 金額 |
---|---|
Misocaプラン1000 | 228,000円/2年間 |
導入サポート | 600,000円 |
保守サポート | 600,000円(5万円x12か月) |
パソコン購入 | 200,000円 |
ソフトウェアや導入関連費の補助額 | 1,035,333円 |
パソコンの補助額 | 100,000円 |
合計の申請額 | 1,628,000円 |
合計の補助額 | 1,135,333円 |
実費 | 492,667円 |
弥生導入の事例2.小売:経理デジタル化による工数削減
中小企業(インボイス対応類型)
項目 | 金額 |
---|---|
弥生会計オンライン 製品+ベーシックプラン | 75,200円/2年間 |
Misoca プラン100 | 67,000円/2年間 |
導入サポート | 500,000円 |
保守サポート | 360,000円(3万円x12か月) |
タブレット購入 | 150,000円 |
ソフトウェアや導入関連費の補助額 | 723,688円 |
タブレットの補助額 | 75,000円 |
合計の申請額 | 1,152,200円 |
合計の補助額 | 798,688円 |
実費 | 353,512円 |
弥生導入の事例3.サービス:バックオフィス業務の効率化
中小企業(インボイス対応類型)
項目 | 金額 |
---|---|
弥生会計オンライン 製品+ベーシックプラン | 75,200円/2年間 |
Misoca プラン100 | 67,000円/2年間 |
やよいの給与明細 Next製品+ベーシックプラン | 31,600円/2年間※対象外 |
導入サポート | 600,000円 |
保守サポート | 600,000円(5万円x12か月) |
パソコン購入 | 200,000円 |
ソフトウェアや導入関連費の補助額 | 950,355円 |
パソコンの補助額 | 100,000円 |
合計の申請額 | 1,573,800円 |
合計の補助額 | 1,050,355円 |
実費 | 523,445円 |
弥生を導入するためのIT導入補助金の申請手順

弥生を導入するためのIT導入補助金の申請手順は上記のとおりです。
申請に必要な事業計画書や実績報告の書類作成は、正確な情報提供が求められるため、IT導入支援事業者と密に連携することが重要です。
また、「gBizIDプライム」の取得には時間がかかるため、早めに手続きしておきましょう。
具体的な申請手順やその他注意点については、あらかじめIT導入支援事業者に相談すると安心です。

弥生導入時は実績や専門知識があるIT導入補助金支援事業者に依頼するのがおすすめ
IT導入補助金を活用して弥生サービスを導入する際は、実績がある支援事業者に依頼しましょう。
実績や弥生サービスについての知識が豊富なほうが、スムーズに申請することができます。
また採択率も高く、導入サポートやアフターフォローも適切に行ってくれる可能が高いです。
弥生サービスに対応している支援事業者は、「IT導入補助金2025事務局HP」で検索できます。
(株)CAREARCでも、弥生サービスの導入支援を行っており、会計ソフトの支援は100社以上の導入実績があります。
弥生以外にも導入を検討しているサービスがあれば、さまざまなITツールに対応しているため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
弥生以外でIT導入補助金を活用できる類似ITツール
弥生サービス以外で、マネーフォワードやfreeeなどと比較検討している企業もあるでしょう。
また、その他ITツールも合わせて導入したい企業も多いでしょう。
マネーフォワード・freee導入にあたってIT導入補助金を活用する方法や申請枠、補助額などを以下で詳しく解説しています。参考にしてください。
・マネーフォワードのIT導入補助金活用方法
・freeeのIT導入補助金活用方法
IT導入補助金を活用して弥生導入を検討している方のFAQ
弥生サービスの導入に際して、よくある質問を以下にまとめました。
漏れなくお得かつ確実に申請するためにも、気になる点があればぜひ参考にしてください。
弥生の初年度無償キャンペーンはIT導入補助金を併用できる?
併用できません。
IT導入補助金は、導入にかかる費用に対して補助金が支払われるため、費用がかかっていない場合は対象外となります。
パソコン購入はIT導入補助金の対象になる?
対象です。
ただし、本記事でも紹介している申請枠のうち、「インボイス対応類型」「複数社連携IT導入枠」が対象。
補助率は1/2で、パソコンやタブレットは最大10万円、レジや販売機は最大20万円となります。
また、ハードウェアのみの申請は不可です。

産休・育休中の従業員も数に含める?
産休・育休中の従業員も従業員数に含みます。
産休や育休中であっても従業員が在籍している場合は、雇用関係が継続しているとみなされるからです。
まとめ:弥生の申請はCAREARCへお任せください!
IT導入補助金を活用した弥生サービス導入の詳細についてまとめました。
申請枠や補助額、申請手順を参考に、スムーズかつお得に弥生サービスを導入しましょう。
申請枠は種類がありますが、導入するITツールが対象の場合は基本的に「インボイス対応類型」で進めるのがおすすめです。
採択率も高く補助率が高いうえ、ハードウェア(PCやタブレットなど)も対象経費となります。
(株)CAREARCでは、弥生サービスの支援も行っており、100社以上の導入実績もあります。
弥生と合わせて、その他ITツールの導入をお考えの方に対しても、柔軟に対応できるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。