CADソフト導入にあたっての補助率は?
AutoCADに補助金を活用した際、実費はどのくらいになる?
CAD(キャド)ソフトは、さまざまな種類があり、導入を検討している企業も多いでしょう。
本記事では、国内でもっとも使用されているAutoCADについてまとめています。
IT導入補助金を活用した際の補助額や申請枠、料金シミュレーションを解説。
申請手順や補助金の対象となるその他CADソフトについても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
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IT導入補助金2025の対象経費となるCADソフトの例

IT導入補助金の対象CADソフトの例をいくつか紹介します。
各サービスの特徴や料金プランをまとめているため、参考にしてください。
AutoCAD(オートキャド)
AutoCADは、オートデスク社が提供する汎用2D/3D CADソフトウェアで、建築、機械、電気など幅広い分野で利用されています。
高い汎用性とカスタマイズ性を備え、ユーザーのニーズに応じた効率的な設計が可能です。
また、業種別ツールセットを活用することで、専門的な作業がスムーズに行えます。
さらに、クラウドやモバイル対応により、場所を問わず設計データへのアクセスや編集が可能です。約40年の歴史を持つ信頼性の高いソフトウェアとして、世界中で支持されています。
費用は、1ユーザーあたりの年払いで71,500円、月払いの場合は8,800円です。
VectorWorks(ベクターワークス)
Vectorworksは、建築、インテリア、ランドスケープ、エンターテインメントなど多様な分野で利用される汎用CADソフトウェアです。
直感的な操作性を持ち、2D図面の作成から3Dモデリング、レンダリング、プレゼンテーションまで一貫して行えます。特に、感覚的な操作で設計から3次元の完成パース図まで作成可能で、プロダクトデザインから建築まで幅広い用途で使用されています。
また、BIM(Building Information Modeling)機能を備え、設計プロセスの効率化と精度向上に寄与。WindowsとMacの両方に対応し、ユーザーの多様なニーズに応える柔軟性が特徴です。
費用は以下のとおりです。
Vectorworks Design Suite スタンドアロン版 | 306,350円/年 |
---|---|
Vectorworks Architect スタンドアロン版 | 245,300円/年 |
Vectorworks Landmark スタンドアロン版 | 245,300円/年 |
Vectorworks Spotlight スタンドアロン版 | 245,300円/年 |
REVIT(レビット)
Revitは、Autodesk社が提供するBIM(Building Information Modeling)対応の3D設計ソフトウェアで、建築、構造、設備設計に特化しています。
設計から施工、維持管理までのプロセスを一元管理し、チーム間の連携を強化。パラメトリックモデリングにより、設計変更がモデル全体に自動反映され、効率的かつ正確な設計が可能です。
また、3Dモデルから自動的に2D図面を生成し、作業効率を向上。さらに、他のAutodesk製品との連携により、データ共有がスムーズに行えます。
費用は、1ユーザーあたり年払いで453,200円、月払いの場合は57,200円です。
AutoCADを導入する際のIT導入補助金2025は通常枠。補助額や対象者も紹介

AutoCADはIT導入補助金の通常枠で申請できます。
A・B類型に分かれており、補助率や補助額などは以下のとおりです。
項目 | 通常枠A類型 | 通常枠B類型 |
---|---|---|
補助率 | 1/2~2/3 | |
補助額 | 5~150万円未満 | 150~450万円以下 |
必要プロセス ※ | 1つ以上 | 4つ以上 |
賃上げ目標 | 加点 | 必須 |
※プロセス①顧客対応・販売支援②決済・債権債務・資金回収管理③供給・在庫・物流④会計・財務・経営⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム⑥その他業務固有のプロセス⑦汎用・自動化・分析ツール |
AutoCADは、⑥その他業務固有のプロセスに該当します。
そのため、AutoCAD単体での申請は、A類型となり最大補助額は150万円です。
ただし、AutoCAD以外にも導入したいツールがあり、上記プロセスのうち4つ以上を満たせばB類型での申請ができ最大450万円の補助が受けられます。
2025年度は、条件付きで補助率2/3になるため、最新情報に関しては以下をチェックしてください。

IT導入補助金2025を活用してAutoCADを導入する際の流れ

AutoCAD導入にあたってIT導入補助金を申請する流れは上記のとおりです。
導入するAutoCADのプランを選択後は、支援事業者を選定しましょう。
その後の流れに関しては、支援事業者とともに進めてください。
事前にgBizIDプライムアカウントの取得をしておけばスムーズに申請ができます。
取得は公式サイトで可能で、取得まで約1〜2週間かかります。
IT導入補助金2025でAutoCADを導入する際の料金シミュレーション

AutoCADの一部プランの申請シミュレーションを紹介します。
補助率は50%で、具体的な申請額や補助額をまとめているため、参考にしてください。
項目 | 金額 |
---|---|
AutoCAD | 143,000円/2年間 |
導入サポート | 500,000円 |
保守サポート | 600,000円(5万円x12か月) |
合計の申請額 | 1,243,000円 |
合計の補助額 | 621,500円 |
実費 | 621,500円 |
IT導入補助金2025でAutoCADを導入する際の注意点
IT導入補助金を活用してAutoCADを導入する際は、以下のような点に注意しましょう。
・IT導入支援事業者の選定
・補助対象要件の確認
・スケジュール管理
まず、IT導入支援事業者がAutoCADを登録し対応できるかを確認してください。登録されていない場合、補助金を利用できません。
次に、導入するAutoCADが補助対象のITツール要件を満たしているか確認が必要です。サブスクリプション版やクラウド版の場合、最大2年分の利用料が補助対象です。ま
さらに、公募期間や申請締切を事前に確認し、余裕を持って必要書類を準備しましょう。事業計画書や見積書の作成に時間がかかるため、早めの準備が重要です。スケジュールを調整しながら適切に進めることで、スムーズな申請と導入が可能となります。
CADソフトとは?特徴や種類について紹介

CADソフトは、コンピュータを活用して設計や製図を行うツールで、設計プロセスの効率化と精度向上を実現可能。
2D図面や3Dモデルの作成が可能で、複雑な設計も正確に表現できます。また、設計データをもとにシミュレーションを行い、動作や強度を検証する機能を備えています。
建築、機械、電気設計など多様な分野で利用され、他の設計ツールや生産機器とのデータ連携が可能。設計の効率化やコスト削減に貢献する、現代のものづくりに欠かせないツールです。
CADソフトの種類は以下のようなものがあります。
2D CAD | 平面図や断面図など、2次元の設計図を作成するためのソフト。直感的で操作が簡単なため、図面作成や修正に特化。 |
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3D CAD | 立体モデルを作成でき、視覚的に設計を確認できる。設計したモデルをもとにシミュレーションや製造工程に利用可能。 |
建築専用 CAD | 建築設計を支援するCADで、構造や設備などの情報を統合管理するBIM(Building Information Modeling)に対応。設計と施工の連携が可能。 |
機械設計専用 CAD | 機械部品やアセンブリを設計するための専用ツール。部品同士の干渉チェックや動作シミュレーションに対応。 |
電気設計専用 CAD | 電気回路図や配線図を作成するためのソフトで、電気設計特有の規格や要件に対応。配線の自動ルーティング機能などあり。 |
無料・オープンソース CAD | 基本的な設計機能を無料で利用可能。シンプルな操作性で初心者向けや教育用に最適。 |
まとめ
AutoCADはもちろん、その他CADソフトもIT導入補助金の通常枠で申請でき、50〜66%の補助が受けられます。
CADソフト単体での申請は、最大補助額は150万円です。
ただし、CADソフトと合わせて、会計や決済ソフトなど4つ以上のプロセスを満たしている場合は最大450万円補助されます。
その他、検討しているツールがあり、「自社では具体的にいくら補助されるのか?」、「まとめて申請サポートをしてほしい」という方はぜひ弊社へお問い合わせください。
CADソフトをはじめ、さまざまなITツールに対応しており、申請実績も200社を超えます。
お客様のご要望に沿って、スピーディーかつ丁寧なサポートを行っているので、お気軽にご相談ください。