デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)コンソーシアムとは?登録方法や構成員のメリットなど解説

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)コンソーシアムとは?登録方法や構成員のメリットなど解説

「IT導入補助金コンソーシアム」と検索すると、「中小企業が複数社でグループを組んで申請する仕組み?」と誤解されることがあります。

しかし、ここでいうコンソーシアムは基本的にIT導入支援事業者(ITベンダー側)の登録形態を指すものです。ITツールを導入する中小企業・小規模事業者が、自らコンソーシアムを組む必要はありません。

また2026年度は制度名が「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」となっています。

本記事では、IT導入補助金コンソーシアムの仕組み、幹事社・構成員の役割、どのような企業・個人事業主が参加できるのかを分かりやすく解説します。制度の概要を正しく理解したい方はぜひ参考にしてください。

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IT導入補助金のコンソーシアムとは?制度の基本をわかりやすく解説

IT導入補助金のコンソーシアムとは?

IT導入補助金における「コンソーシアム」とは、複数のIT事業者が連携してIT導入支援事業者として登録し、ITツールの提供や導入支援を行う仕組みです。

幹事社と構成員が役割を分担することで、ITツールの販売・導入・サポートなどを複数の事業者で協力して進めることができます。

ここでは、IT導入補助金コンソーシアムの基本的な仕組みや制度の目的について分かりやすく解説します。

IT導入補助金コンソーシアムの仕組み

IT導入補助金コンソーシアムの仕組み

IT導入補助金のコンソーシアムとは、複数のIT事業者が連携して「IT導入支援事業者」として活動する登録形態です。

1社だけで対応するのではなく、ITツール提供企業・販売代理店・ITコンサルなどが役割を分担して補助金事業に参加できます。

コンソーシアムは、幹事社1社+構成員1者以上で構成されます。

主なポイントは次のとおりです。

・幹事社として登録できるのは法人のみ
・個人事業主は構成員としてのみ参加可能
・コンソーシアム全体で「IT導入支援事業者」として登録される

そのため、フリーランスのITコンサルや地域のIT事業者などの個人事業主は、幹事社ではなく構成員として参加する形になります。

コンソーシアム制度の目的

IT導入補助金では、中小企業・小規模事業者が事務局に登録された「IT導入支援事業者」と連携して申請する仕組みになっています。

IT導入支援事業者には、ITツールの提案だけでなく、導入支援やアフターサポートまで含めた伴走支援が求められます。

しかし、実際のITツール導入では、販売・導入・請求などに複数の事業者が関わるケースもあります。

そのような場合に対応するため、複数の事業者が連携できる仕組みとしてコンソーシアム制度が用意されています。

例えば、次のようなケースです。

・ITツールの契約・導入・請求などに複数の事業者が関与する場合
・料金収納代行事業者を介して代金を受け取る場合(※クレジットカード決済を除く)

なお、2026年度の「複数者連携デジタル化・AI導入枠」で使われる「コンソーシアム」という言葉は、IT導入支援事業者の登録形態とは別の概念なので注意が必要です。

IT導入支援事業者とは?コンソーシアムとの関係を簡単に解説

IT導入支援事業者とは?コンソーシアムとの関係を簡単に解説

IT導入補助金では、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際、事務局に登録された「IT導入支援事業者」と連携して申請を行う仕組みになっています。

ここでは、IT導入支援事業者の役割と、コンソーシアムとの関係について簡単に解説します。

IT導入支援事業者の役割

IT導入支援事業者とは、IT導入補助金を活用してデジタル化を進めたい中小企業・小規模事業者を支援する事業者のことです。

事務局の審査を経て登録され、ITツールの提案から補助金申請までをサポートします。

主な役割は次のとおりです。

・ITツールの登録
・ITツールの提案・導入支援・アフターサポート
・申請者からの問い合わせ対応
・補助事業の適正実施や不正防止の管理

実際の業務は、次のような流れで進みます。

  1. 交付申請の作成支援
  2. ITツールの導入
  3. 実績報告の作成支援
  4. 効果報告の作成支援

IT導入支援事業者は申請から導入後の報告まで一貫して支援する役割を担います。

IT導入支援事業者の登録形態(単独・コンソーシアム)

IT導入支援事業者の登録形態は、次の2つがあります。

・法人(単独):1つの法人が、補助事業に関する業務をすべて担当する
・コンソーシアム:幹事社と構成員で役割を分担し、複数の事業者で支援業務を行う

つまり、提案・導入・サポートなどの業務を1社で行うか、複数社で分担するかによって、単独登録かコンソーシアムかが決まります。

IT導入補助金コンソーシアムの構成と役割。幹事社と構成員の条件

IT導入補助金コンソーシアムの構成と役割。幹事社と構成員の条件

IT導入補助金のコンソーシアムとは、複数のIT事業者が連携して「IT導入支援事業者」として登録し、ITツールの提供や導入支援を行う仕組みです。

コンソーシアムの基本構成や幹事社・構成員の役割について解説します。

幹事社になれる企業の条件と役割

コンソーシアムの中心となるのが幹事社です。幹事社として登録できるのは法人のみで、コンソーシアム全体の管理や事務局との窓口を担います。

主な役割は次のとおりです。

・コンソーシアム全体の業務を管理・監督する
・構成員が行うITツール登録・交付申請・実績報告の内容を把握する
・事務局との窓口として問い合わせ対応を行う
・情報管理や適正運用に関する協定書などを管理する

また、コンソーシアムが関わる補助事業の責任は、原則として幹事社が負うとされています。

さらに重要な要件として、コンソーシアム内にはITツール(ソフトウェア等)を登録・提供できる事業者が少なくとも1者必要です。

つまり、コンソーシアムは、導入支援だけを行う組織ではなく、ITツールの提供体制も含めた仕組みになっています。

構成員になれる企業・個人事業主の条件と役割

構成員は、法人だけでなく個人事業主も参加できます

主な要件は次のとおりです。

・日本国内で事業を営む法人または個人事業主であること
・登録申請に必要な情報や書類を提出できること

コンソーシアム内での役割は、幹事社との分担によって決まりますが、一般的には次のような業務を担当します。

・商談や導入支援(ヒアリング・要件整理・導入設計・研修など)
・ITツールの保守サポート
・専門分野の対応(会計・受発注・決済・セキュリティなど)

なお、構成員の追加・変更・脱退などの手続きは、幹事社がポータルから行います。

コンソーシアムの基本構成

IT導入補助金のコンソーシアムは、次の構成で成り立ちます。

・幹事社:1社(法人のみ)
・構成員:1者以上(法人または個人事業主)

幹事社を中心に複数の事業者が連携し、コンソーシアム全体として「IT導入支援事業者」として登録されます。幹事社と構成員それぞれの具体的な役割については、次項で詳しく解説します。

コンソーシアムと単独のIT導入支援事業者の違い

コンソーシアムと単独のIT導入支援事業者の違い

IT導入支援事業者の登録方法には、「単独登録」と「コンソーシアム登録」の2つがあります。

単独登録は1つの法人が補助事業に関する業務をすべて担当する形態で、コンソーシアムは幹事社と構成員が連携し、複数の事業者で役割を分担して支援を行う形態です。

それぞれの違いや特徴について分かりやすく解説します。

単独のIT導入支援事業者として登録する場合

単独登録は、登録要領上「法人(単独)」として、補助事業に関する業務を1つの法人がすべて行う形態です。

そのため、次のようなケースに向いています。

・自社で提案・契約・導入・請求・保守サポートまで一貫して対応できる
・ITツールの提供から導入支援まで自社で完結できる体制がある

一方で、次のような場合は注意が必要です。

・外部パートナーが契約や請求に関与する場合
・ITツール提供や導入支援を複数の事業者で分担する場合

このようなケースでは、単独登録ではなくコンソーシアムとして登録する必要が生じる可能性があります。

コンソーシアムとして登録する場合

コンソーシアムは、複数の事業者が連携してIT導入支援事業者として業務を行う登録形態です。

ITツールの提供・契約・導入支援・請求などに複数の事業者が関わる場合は、コンソーシアムを形成して登録する必要があるケースもあります。

また、登録申請の際には通常の登録情報に加えて、コンソーシアムの主たる構成員1者の情報入力が必要になります。

単独とコンソーシアムの違い一覧

IT導入支援事業者の登録方法には、単独(法人)登録コンソーシアム登録の2種類があります。

単独登録は1つの法人がすべての業務を担当する形態で、コンソーシアムは幹事社と構成員が連携して業務を行う形態です。

それぞれの主な違いを表にまとめると、次のとおりです。

比較項目法人(単独)コンソーシアム
登録の単位1法人幹事社(法人)+構成員(1者以上)
個人事業主の参加原則不可(単独登録は法人のみ)構成員として参加可能(幹事社は法人のみ)
管理責任登録した法人が負う原則、幹事社が負う(協定書で定める場合を除く)
事務局窓口登録した法人原則、幹事社が取りまとめて問い合わせ
必要書類(追加)通常の法人書類など幹事社は「コンソーシアム協定書」を追加提出
ITツール登録の進め方法人が入力・申請構成員が入力し、幹事社が承認するなどのフロー

※コンソーシアムの場合は、複数の事業者が関与するため、幹事社が全体の管理や事務局対応を担当する点が大きな特徴です。

IT導入補助金コンソーシアムの登録・参加に向いている事業者

IT導入補助金コンソーシアムの登録・参加に向いている事業者

IT導入補助金のコンソーシアムは、複数の事業者が役割を分担してITツールの提供や導入支援を行う仕組みです。

そのため、自社だけで補助事業のすべての業務を担うのが難しい場合や、他社と連携して支援を行いたい事業者に向いています。

ここでは、コンソーシアムへの登録・参加が特に適している事業者の特徴を紹介します。

ITツールを開発しているが販売・導入パートナーを増やしたい
ITツールを販売する代理店・IT販売パートナー
IT導入支援やDXコンサルを提供する事業者
ITツールは持たないがIT導入支援に関わりたい事業者

ITツールを開発しているが販売・導入パートナーを増やしたい事業者

自社でソフトウェアなどのITツールを開発している企業にとって、コンソーシアムは販売や導入体制を広げやすい仕組みです。

例えば、次のようなケースです。

・地域や業界ごとに販売パートナーを増やしたい
・導入設定や研修などの役務を外部パートナーと分担したい

コンソーシアムでは、ITツール提供企業と導入支援パートナーが役割分担できるため、販売拡大と導入体制の強化を同時に進めやすいというメリットがあります。

ITツールを販売する代理店・IT販売パートナー

ITツールの販売には強いものの、自社でITツールを保有していない、または登録管理を担うのが難しい場合は、構成員として参加する形が向いています。

例えば、次のような役割を担うことができます。

・商談・見積対応
・導入支援や運用サポート
・顧客へのフォローや定着支援

コンソーシアムでは、ITツール提供企業と販売・導入支援企業が連携できるため、実際のビジネスモデルにも合いやすい仕組みです。

IT導入支援やDXコンサルを提供する企業・個人事業主

ITコンサルやDX支援を行っている事業者も、コンソーシアムの構成員として参加するケースがあります。

特に、次のような役割を担う事業者です。

・ITコンサルティング
・DX推進支援
・業務改善の設計や運用定着支援

なお、個人事業主は制度上、幹事社にはなれませんが構成員としては参加可能。そのため、フリーランスのITコンサルタントなどは、構成員として関与する形が一般的です。

ITツールは持たないがIT導入支援に関わりたい事業者

ITツール自体は保有していないものの、導入支援や運用サポートに強みを持つ事業者も、構成員として参加するケースがあります。

例えば、以下などを担当する形です。

・導入設定や研修
・業務運用のサポート
・ITツールの定着支援

ただし、コンソーシアムとして成立するためには、ITツールを登録・提供できる事業者がコンソーシアム内に必要です。そのため、ITツール提供企業とのパートナー関係が重要になります。

単独のIT導入支援事業者として登録するのに向いている企業

単独のIT導入支援事業者として登録するのに向いている企業

単独のIT導入支援事業者としての登録は、ITツールの提供から導入支援、サポートまでを自社で一貫して対応できる企業に向いています。

ここでは、コンソーシアムではなく単独登録が適している企業の特徴を紹介します。

自社ITツールの販売から導入支援まで一括対応できる事業者
営業・サポート体制を自社で完結できる事業者
自社ツールを中心に事業展開しているITベンダー

自社ITツールの販売から導入支援まで一括対応できる事業者

自社でソフトウェアなどのITツールを開発・提供しており、導入設定や研修、保守サポートまで一貫して対応できる企業は、単独登録でも運用しやすいケースが多いです。

営業から導入、サポートまで自社で完結できる体制がある場合、コンソーシアムを組まなくても補助事業を進めることができます。

営業・サポート体制を自社で完結できる事業者

IT導入支援事業者には、申請支援だけでなく問い合わせ対応や事業推進のサポートなども求められます。

このような業務を自社で対応できる体制が整っている場合、外部パートナーと役割分担する必要がないため、単独登録の方が運用しやすいケースがあります。

自社ツールを中心に事業展開しているITベンダー

自社のITツールを登録し、自社で販売から導入まで行うビジネスモデルの場合、単独登録の方がシンプルです。

契約・請求・導入支援などを1社で管理できるため、コンソーシアムよりも手続きや管理がシンプルになります。

ただし、契約や請求、導入支援などに外部パートナーが関与する場合は、制度上コンソーシアムとして登録する必要が生じる可能性があるため注意しましょう。

IT導入補助金コンソーシアムに参加するメリット

IT導入補助金コンソーシアムに参加するメリット

IT導入補助金のコンソーシアムに参加すると、複数の事業者が連携してITツールの提供や導入支援を行えるため、単独では対応が難しい案件にも取り組みやすくなります。

ここでは、コンソーシアムに参加することで得られる主なメリットを紹介します。

販売ネットワークを拡大できる
ITツールと販売パートナーの連携が可能
専門分野ごとに役割分担できる

販売ネットワークを拡大できる

コンソーシアムでは複数の事業者が連携できるため、地域や業界に強いパートナーと協力して販売ネットワークを広げることができます

例えば、ITツール提供企業と地域の販売パートナーが連携することで、単独では開拓が難しいエリアや業界にもアプローチしやすくなります。

ITツールと販売パートナーの連携が可能

コンソーシアムでは、ITツールを提供する企業と、導入支援を行う企業が役割分担して活動できます

例えば、以下のような役割を分担できます

・ITツール提供企業:ソフトウェアの開発・登録
・販売パートナー:商談や導入支援
・サポート事業者:導入設定や保守対応

そのため、プロダクト提供と現場支援を分けて運用しやすいのが特徴です。

専門分野ごとに役割分担できる

IT導入支援では、会計・受発注・決済・セキュリティなど専門分野が分かれることが多いため、1社だけで対応するのが難しい場合があります。

コンソーシアムでは、

・交付申請の作成支援
・ITツール導入
・実績報告・効果報告の作成支援

などの業務を得意分野ごとに分担できるため、支援体制を整えやすくなるメリットがあります。

IT導入補助金コンソーシアムのデメリット・注意点

IT導入補助金コンソーシアムのデメリット・注意点

IT導入補助金のコンソーシアムは、複数の事業者で役割分担できるメリットがありますが、その分、運用面で注意すべきポイントもあります。

役割分担や責任範囲が曖昧なまま進めると、申請や実績報告の段階でトラブルになる可能性も。

ここでは、コンソーシアムに参加する際に知っておきたい主なデメリットや注意点を解説します。

幹事社に管理責任が集中する
構成員との連携が必要になる
コンソーシアムで起きやすいトラブルと対策

幹事社に管理責任が集中する

コンソーシアムでは、幹事社がコンソーシアム全体の管理や事務局との窓口を担当します。また、補助事業の運営に関する責任も原則として幹事社が負うとされています。

そのため、構成員が増えるほど以下のような管理業務が増える点に注意が必要です。

・申請内容の確認
・構成員との調整
・事務局とのやり取り

幹事社になる場合は、コンソーシアム全体を管理できる体制を整えておくことが重要です。

構成員との連携が必要になる

コンソーシアムでは、ITツール登録や申請手続きなどで複数の事業者が関与するため、連携が不可欠になります。

例えば、ITツール登録では以下のような流れになるケースがあります。

・構成員が情報を入力
・幹事社が内容を確認して承認

そのため、構成員との情報共有や確認がスムーズに行えないと、申請手続きが遅れる可能性もあります。チャットツールや定例ミーティングなど、連携の仕組みをあらかじめ整えておくことが重要です。

コンソーシアムで起きやすいトラブルと対策

コンソーシアムは複数の事業者で役割分担できる反面、役割や責任の整理が不十分なまま運用するとトラブルにつながることがあります。

特にIT導入補助金では、契約主体やITツール登録、申請手続きの責任範囲などを事前に整理しておかないと、申請や実績報告の段階で問題が発生するケースもあります。

コンソーシアムでよくあるトラブルと、その対策のポイントを以下で解説するので参考にしてください。

役割分担を明確にしておく

コンソーシアムでは、幹事社が全体の監督者・事務局窓口として機能します。そのため、構成員との役割分担を事前に整理しておかないと、実務で混乱が起きやすくなります。

特に次のようなポイントは、協定書や運用ルールで事前に決めておくと安全です。

・誰が商談を主導し、誰が見積書を作成するか
・導入設定や研修などの実作業を誰が担当するか
・問い合わせの一次対応・二次対応を誰が担当するか

役割を明確にしておくことで、案件が増えた際もスムーズに運用できます。

ITツールの登録主体を整理する

コンソーシアムでは、ITツールや役務の登録ルールを理解しておくことが重要です。

制度上、コンソーシアムでは他の構成員が登録したソフトウェアを指定して、導入設定や保守サポートなどの役務を登録することが可能。

ただし、交付申請では実際に役務を提供する事業者が登録した役務を申請する必要があります。

この整理が曖昧だと、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。

・登録はできたが申請では使えない
・実際の提供者と登録名義が一致しない

そのため実務では、次の3点を案件ごとに整理して管理することが重要です。

・ソフトウェアの登録者
・役務(導入設定・保守など)の登録者
・実際の役務提供者

申請・実績報告の責任範囲を決める

IT導入補助金では、交付申請の提出自体は中小企業等の申請者が行います。一方で、IT導入支援事業者は申請マイページへの招待やITツール情報入力など、申請手続きの支援を実施。

またコンソーシアムの場合、幹事社は構成員が関与する申請や実績報告について、内容を把握し管理する立場になります。

実務でトラブルになりやすいのは、次のような点です。

・最終確認は誰が行うのか
・差戻しが出た場合、誰が期限管理をするのか

例えば以下のように、作業と責任を分けておくと運用がスムーズです。

・幹事社:申請全体の確認・期限管理
・構成員:申請内容の入力や資料作成

IT導入補助金コンソーシアムの協定書とは?必要な理由と役割

IT導入補助金コンソーシアムの協定書とは?必要な理由と役割

コンソーシアムでIT導入支援事業者として活動する場合、幹事社と構成員の関係や役割を整理するために「コンソーシアム協定書」を作成する必要があります。

協定書は、役割分担や責任範囲、情報管理などを明確にするための重要な書類です。

コンソーシアム協定書とは何か、なぜ必要なのか、そしてどのような内容を定めるべきかをわかりやすく解説しているためぜひチェックしてください。

コンソーシアム協定書とは

コンソーシアムとしてIT導入支援事業者の登録申請を行う場合、幹事社は「コンソーシアム協定書」を提出する必要があります

この協定書は、幹事社と構成員の関係や役割、責任範囲などを明確にするための文書です。

提出時点で必ずしも署名・押印済みである必要はありませんが、協定内容を適切に管理・保管し、事務局から求められた際に提出できる体制を整えておくことが求められます。

そのため、コンソーシアム協定書は単なる形式的な書類ではなく、役割分担や情報管理、トラブル防止のルールを整理する重要な文書といえます。

協定書に記載する主な内容

IT導入支援事業者の登録要領では、協定書の詳細な記載項目について「登録の手引き」を参照しましょう。ただし、2026年版の「IT導入支援事業者登録の手引き」は、2026年3月時点では公開準備中となっています。

そのため、ここでは参考として直近の2025年版手引きで示されている主な記載項目を紹介します。

※実際に作成する際は、公開される最新の手引きで必ず確認してください。

主な記載内容は次のとおりです。

・当事者の情報(幹事社・構成員の名称、代表者名、住所など)
・協定の目的
・コンソーシアムの構成(幹事社・構成員)
・各社の役割や責任、権利義務
・秘密情報や個人情報の取扱い
・協定の変更・解除に関するルール
・契約期間
・紛争が発生した場合の対応方法
・協定に定めのない事項の取り扱い

これらを整理しておくことで、コンソーシアム内の役割分担や責任範囲が明確になり、運用時のトラブル防止につながります。

コンソーシアム協定書の雛形(参考例)

以下は、コンソーシアム協定書を作成する際の参考となる雛形です。協定書に一般的に記載される項目を整理した構成例であり、公式テンプレートではありません

実際に作成する際は、コンソーシアムの役割分担や契約内容に合わせて調整してください。

コンソーシアム協定書(雛形)

本協定は、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)におけるIT導入支援事業者として、当事者がコンソーシアムを形成し、補助事業を適正に実施することを目的として締結する。

第1条(当事者)
本協定は、以下の当事者間で締結する。
幹事社
法人名:[法人名]
所在地:[住所]
代表者:[氏名]
構成員
法人名/個人事業主名:[名称]
所在地:[住所]
代表者:[氏名]
※構成員が複数いる場合は別紙一覧とする。
第2条(目的)
本協定は、デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)において、IT導入支援事業者としてコンソーシアムを形成し、補助事業を適正に実施することを目的とする。
第3条(コンソーシアム構成)
コンソーシアム名称:[名称]
幹事社:[名称]
構成員:[名称]
第4条(役割分担)
幹事社
・事務局との窓口対応
・コンソーシアム全体の管理
・ITツール登録、交付申請、実績報告等の統括
構成員
・ITツール導入支援
・導入設定、研修、保守サポート
・申請に必要な情報入力や資料作成
※案件ごとの役割分担は別途整理する。
第5条(責任および権利義務)
幹事社はコンソーシアム全体の統括および事務局対応を行う。
構成員は担当業務の品質確保および証憑管理を行う。
当事者は制度要領および関係法令を遵守する。
第6条(情報の取扱い)
当事者は、業務上知り得た秘密情報および個人情報を適切に管理し、第三者へ漏えいしてはならない。
第7条(変更・解除)
構成員の追加、脱退、変更等が生じた場合は、当事者間で協議のうえ対応する。
第8条(契約期間)
開始日:[日付]
終了日:[日付]
※証憑および文書保管期限を考慮して設定する。
第9条(紛争時の処置)
本協定に関して紛争が生じた場合は、当事者間で誠実に協議し解決する。
第10条(定めのない事項)
本協定に定めのない事項は、当事者間で協議のうえ決定する。
締結日:令和  年  月  日
幹事社
[法人名]
代表者:[氏名] 印
構成員
[名称]
代表者:[氏名] 印

IT導入補助金コンソーシアムに関するよくある質問

IT導入補助金コンソーシアムに関するよくある質問

IT導入補助金のコンソーシアムについては、制度の仕組みや登録条件、実際の運用方法などで疑問を持つ方も多いです。

特に「コンソーシアムは必ず必要なのか」「個人事業主でも参加できるのか」など、制度を正しく理解しておくことは登録を検討するうえで重要です。

IT導入補助金コンソーシアムに関してよくある質問とその回答をまとめています。

コンソーシアムは必ず組む必要がある?
構成員は何社まで参加できる?
途中で構成員を変更できる?
個人事業主でも構成員になれる?

コンソーシアムは必ず組む必要がありますか?

必ずしもコンソーシアムを組む必要はありません。IT導入支援事業者の登録形態には「法人(単独)」と「コンソーシアム」の2種類があります。

例えば、自社のみで提案・契約・導入・請求・サポートまで完結できる場合は、法人(単独)として登録することも可能です。

一方で、次のように契約・導入・請求・受領などに複数の事業者が関与する場合は、コンソーシアムを形成する必要があります。

構成員は何社まで参加できますか?

2026年の登録要領では、コンソーシアムは「幹事社1社+構成員1者以上」で構成するとされています。

つまり、最低でも幹事社1社と構成員1者以上が必要です。

一方で、登録要領では構成員の上限数は明確に定められていませんただし実務上は、幹事社が管理できる範囲を考慮し、コンソーシアムの規模を設計することが重要です。

途中で構成員を変更できますか?

構成員の追加・変更・脱退が発生した場合、幹事社がポータルサイトから登録内容の変更手続きを行うことが可能です

ただし、制度運用上、一定期間は登録情報の変更ができない期間が設けられる場合があります。

例えば2026年度では、2026年1月30日〜3月末(予定)は登録情報の変更が不可となっています。

そのため、構成員の変更予定がある場合は、事前にスケジュールを確認し、余裕をもって手続きを進めることが重要です。

個人事業主でも構成員になれますか?

個人事業主でもコンソーシアムの構成員として登録することは可能です。

ただし、制度上幹事社になれるのは法人のみであり、個人事業主は構成員としてのみ参加できます。

また、登録申請時には法人とは異なる書類が求められます。例えば次のような書類です。

・本人確認書類
・所得税の納税証明書
・確定申告書の控えなど

まとめ:IT導入補助金コンソーシアムの仕組みと活用ポイント

IT導入補助金(2026年度はデジタル化・AI導入補助金)における「コンソーシアム」とは、IT導入支援事業者の登録形態の一つで、幹事社(法人)と構成員(法人または個人事業主)が役割分担しながら、ITツール導入や申請支援を行う仕組みです。

特に押さえておきたいポイントは次の3つです。

・契約、請求、導入などに複数の事業者が関与する場合は、コンソーシアムを組む必要がある
・幹事社はコンソーシアム全体の管理や事務局との窓口を担うため、責任や役割を明確にしておくことが重要
・ITツール登録、役務登録、交付申請の関係を理解し、役割分担を整理しておく必要がある

「幹事社として登録すべきか」「構成員として参加すべきか」で迷う場合は、誰が契約・請求・導入責任を持つのかを整理すると、適切な登録形態を判断しやすくなります。

弊社コンソーシアムへの登録・参加の詳細はこちら

弊社コンソーシアムへの登録・参加での貴社におけるメリット

顧客単価UP!
通常の提案よりも幅広いサービスや機能を提供可能となり、顧客単価の向上が期待できます。
受注率UP!
顧客の実質負担が変わらず、提供価値の拡大により受注率が向上します。
・実質負担の削減
資金的に余裕のない企業や個人でもIT導入が可能となり、導入ハードルが下がります。

弊社コンソーシアムへの登録・参加でのクライアントにおけるメリット

・顧客満足度UP!
負担額が変わらず、より多彩なサービスを提供できるため、顧客満足度の向上が期待できます。
・実質負担削減
ツール利用料や初期設定費用を補助金でカバーでき、実質的な負担の削減が実現します。
・オプション機能の拡充
IT導入補助金2026は、オプション機能や保守サービスを含むため、より良いサービスの提供が可能です。

・コンソーシアム参加料:200,000円(税別)/ 社
・アカウント利用料:交付決定した補助金額の5%(最低5万円)

CAREARCは、申請から実績報告までフルサポートするため、初めて申請する企業やサポートが必要な事業者に適しています。

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この記事を書いた人

株式会社CAREARCのクリエーターズチームが執筆しています。WEB制作や動画制作時に役立つ情報を中心に発信しています。