自社でECサイトを作るにあたり、まずは成功事例を参考にしてどのようなECサイトが集客に成功し、人気が出ているのかを押さえておきましょう。
本記事ではECサイトを成功させる秘訣やコツ、ジャンル別のECサイトの成功事例18選を紹介します。
成功事例をみることで成功させるコツや秘訣を発見することができるでしょう。
成功事例を参考に自社のECサイトにも取り入れ、売れるECサイトを作りましょう。
ECサイトを成功させる秘訣やコツ
ECサイトを成功させる秘訣は、以下のとおりです。
・ユーザーの不安要素を払拭する
・商品購入後のイメージを沸かせる
・同ジャンルの競合分析を行う
・SEO対策を行う
・SNSを活用する
・オムニチャネル戦略を行う
・越境ECにも注力する
なぜこれらが重要なのか、具体的にどのような対策をしていけばいいのかを解説します。
秘訣1.ユーザーの不安要素を払拭する
ネットショップでは商品を手にとって見ることができないという難点があるので、ユーザーは購入に際して不安を感じます。そんなユーザーの不安を払拭することが、ECサイトで集客に成功するコツのひとつです。
具体的な対策としては、商品説明を充実させる、写真を豊富に盛り込むといった方法があります。購入するうえで不安を感じるポイントはどこなのかをユーザー視点で考え、安心感を与えるような情報を入れるとよいでしょう。
また実際に購入したユーザーのレビューがあると安心感につながるので、レビューの紹介も不安を払拭する判断材料になります。
秘訣2.商品購入後のイメージを沸かせる
商品を手に取ることができないユーザーに対し、商品購入後のイメージを沸かせることが集客につながります。たとえば衣類であれば着用画像を多く取り入れる、インテリアであればモデルルームを作って撮影するといった感じです。
ECサイトを成功させるためには、商品をできるだけリアルにイメージしてもらうことが重要です。先述したユーザーの不安を払拭するということにもつながりますが、ユーザーが知りたいのはどんな点であり、そのためにどのような情報を盛り込むべきか、ユーザー視点でよく考えてサイト設計をおこないましょう。
秘訣3.同ジャンルの競合分析を行う
インターネット上には世界中のECサイトが集まっているので、必ず自社の競合がいるはずです。そのためどういった点で優位性を築くか検討するためにも、同ジャンルの競合分析をおこなうことが集客において重要です。
競合分析によって自社の強み・弱みを分析し、改善すべき点は改善して競争に勝てるECサイトを作りましょう。価格設定も競合分析で相場観を知り、それを踏まえたうえでおこなうことが大事です。競合分析によって市場のトレンドなどもわかるので、自社のECサイトを開設する前に傾向を探ることができます。
秘訣4.SEO対策を行う
SEO対策とは、Google検索でサイトを上位表示させるための施策です。Google検索におけるクリック率は1位表示で約20%、2位は10%程度、そして3位以下になると10%を切るといわれており、このことからも上位表示させることがどれほどECサイトのアクセス数に影響するかがわかります。
SEO対策の基本はユーザビリティを高めることであり、検索に連動するようなユーザーのニーズが満たされるキーワード入れた説明などをすることも重要です。SEO対策はあげたらキリがなく、効果がで始めるのもある程度時間がかかるので、ECサイトを開設してからも地道に取り組むようにしましょう。
秘訣5.SNSを活用する
SNSはECサイトで販促するためのツールとして非常に有効であり、ECサイト成功にも大きく役立ちます。SNSの広告から商品を購入する消費者も増えているので、SNS運用には力を入れて取り組むべきでしょう。
Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSがありますが、それぞれのSNSに特徴があるため取り扱う商品に合わせてSNSを運用するのがコツです。たとえば文章で魅力を伝えたいならTwitter、写真やショート動画メインならInstagram、高い年齢層をターゲットにするならFacebookとうまく使い分けましょう。
秘訣6.オムニチャネル戦略を行う
オムニチャネル戦略とは複数の販売チャネルを使ってユーザーとの接点を作ることです。見込み顧客が自社のECサイトに自分から訪れてくれるとは限らないので、オムニチャネル戦略により、幅広くターゲットにアプローチして顧客を獲得する必要があります。
ECサイト以外の販売チャネルとしては、実店舗、SNS、動画配信、などが考えられるでしょう。複数のチャネルからECサイトへの動線を作り、自社のECサイトへ訪れる顧客を増やすことが重要です。チャネル同士の相乗効果をうまく働かせればより高い効果を発揮します。
秘訣7.越境ECにも注力する
越境ECとは海外向けに商品を販売するECサイトのことです。国内市場が飽和しているジャンルでも海外市場がではまだ開拓されていない場合があるので、越境ECは狙い目の分野でもあります。実店舗で海外進出するよりも安い費用で海外展開がおこなえるため、リスクを抑えて海外進出するのにも活用できるでしょう。
越境ECは自社サイトを作るより、展開を考えている国で普及しているモールへ出店するというのが一般的です。出店におけるノウハウもある程度確立している場合が多いので、ECサイトをはじめる前にしっかり学んでおくことで成功に近づきます。
【ジャンル別】ECサイトの成功事例18選
ECサイトの成功事例を以下のジャンル別に紹介します。
・アパレル
・美容・コスメ
・インテリア雑貨
・家具
・家電
・食品
それぞれ成功事例を3つ紹介するので、どのような特徴があるのか、成功した要因はどこにあるのかをチェックしましょう。
【アパレル】ECサイトの成功事例3選
アパレルECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・ユニクロ
・FABRIC TOKYO
・ZOZOTOWN
事例1.ユニクロ
ユニクロは日本でもっとも有名なアパレルメーカーですが、オムニチャネル戦略の成功モデルともいえます。ECサイトでは実店舗よりもさらに豊富なサイズ展開をそろえており、レビューやコーディネーをユーザーが投稿できる点が特徴。
購入前に具体的なイメージができる仕組みになっており、購入後のミスマッチを最小限に減らしています。
事例2.FABRIC TOKYO
FABRIC TOKYOは「Fit Your Life」をコンセプトとした、一人ひとりのライフスタイルに合わせたオーダースーツを販売するファッションブランド、株式会社FABRIC TOKYOの公式オンラインサイトです。
実店舗で一度採寸をすればデータが保存され、ネットでオーダースーツを気軽に頼めるのが特徴。オーダースーツの敷居の高さを払拭したビジネスモデルとして人気を博しています。
事例3.ZOZOTOWN
ZOZOTOWNは実店舗を持たないアパレルECサイトとして有名です。購入までの動線にこだわり抜いており、洋服を選んでカートに入れるまでワンクリックで進めることで、高いコンバージョン率を実現しています。
ECサイトに特化することで、他のアパレルECサイトと比べても高いユーザービリティを維持しています。
【美容・コスメ】ECサイトの成功事例3選
美容・コスメECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・COSME(アットコスメ)
・ライス・フォース
・Bonny Bonny Cafe
事例1.@COSME(アットコスメ)
化粧品販売サイトの@COSME(アットコスメ)の強みはオムニチャネル戦略で購入までの動線をうまく作っている点です。SNSで認知した商品のテスターを使用し、口コミやLIVE配信を通じて商品を理解したうえで最終的に購買行動につなげるというプロセスをたどります。
ユーザーの離脱を防ぎ、商品の販売までつなげることに成功しています。
事例2.ライス・フォース
ライス・フォースはSNSをうまく活用することで集客に成功しています。Facebookで商品の販促をおこなっていますが、単に商品の魅力を説明するのではなくオフィスの写真やスタッフの日常などを投稿することにより親しみやすさを演出したのです。
この事例から、商品をPRするだけでなく顧客に対して安心感を与えることも重要であることがわかります。
事例3.Bonny Bonny Cafe
Bonny Bonny Cafeはダイエット茶・健康茶専門店のECサイトです。商品の魅力が伝わるよう効果がわかりやすく説明されており、販売されている商品を一目で認識できるようなサイト設計がされています。
ニッチな分野でうまく顧客を獲得することに成功した好事例といえるでしょう。
【インテリア雑貨】ECサイトの成功事例3選
インテリア雑貨ECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・無限堂
・ヴィレッジヴァンガード
・ボーネルンド
事例1.無限堂
無限堂は法人向けの中古オフィス家具販売ECサイトです。豊富な品数をうまくきれいにまとめ、写真付きのアイコンでわかりやすく商品が選べるようにサイトデザインされています。実店舗の家具販売店で品数を増やすとどうしても雑多な作りになってしまいますが、ECサイト上にすることでその点を払拭して高いユーザビリティを実現することに成功しています。
事例2.ヴィレッジヴァンガード
サブカル系の雑貨を取りそろえた雑多で独特な店舗が人気のヴィレッジヴァンガードでは、ECサイトで書籍などを中心とした雑貨を販売しています。ECサイトも店舗のイメージに合ったデザインになっており、店頭で馴染みのあるPOPを商品ページに投稿する機能などを盛り込むことで集客に成功しています。
ユーザーの期待にうまく応えることができたサイトデザインが、成功の秘訣といえるでしょう。
事例3.ボーネルンド
ボーネルンドは海外の玩具を取り扱う雑貨のECサイトです。商品を探して購入するまでスムーズにできるようサイト設計が工夫されており、ストレスなく買い物ができる点が魅力でしょう。
画像や動画もたくさん盛り込まれており、購入までの流れでスムーズにチェックできるという設計がうまくできています。
【家具】ECサイトの成功事例3選
家具ECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・NOCE(ノーチェ)
・北欧、暮らしの道具店
・交換できるくん
事例1.NOCE(ノーチェ)
NOCEは株式会社シマダトレーディングが運営する家具の販売サイトです。取り扱う商品に合ったおしゃれなデザインが印象的なECサイトであり、ルームコーディネートの写真を豊富に掲載することで、購入したときのイメージがしやすいサイトになっています。
インテリアは高額な商品も多いため、ユーザー視点で気になる点を解消できる親切な作りが人気の秘訣になっています。
事例2.北欧、暮らしの道具店
北欧、暮らしの道具店は株式会社クラシコムが運営するインテリア雑貨のECサイトであり、北欧をイメージしたブランディングで人気を博しています。サイト内では社員が実際に商品を使い、どのように活用するのかを分かりやすく説明している点が特徴です。
顧客の不安を払拭することに成功しているだけでなく、サイトを見るだけでも楽しめるサイト設計によってファンを作ることにも成功しています。
事例3.交換できるくん
交換できるくんは、食洗機やトイレなど自分では設置が困難な家庭用品をネットで購入し、設置までしてもらえるサービスです。交換できるくんはYouTubeを使ってプロモーションをおこなっており、再生数数十万回の人気動画もあるほど注目を集めることに成功しています。
動画に適したサービスを配信することで、うまく集客に成功した事例といえるでしょう。
【家電】ECサイトの成功事例3選
家電ECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・ヨドバシカメラ
・ジャパネットたかた
・上新電機
事例1.ヨドバシカメラ
家電量販店のヨドバシカメラでは、オムニチャネル戦略で実店舗とECサイトの相乗効果を生み出すことに成功しています。具体的には店舗での価格や在庫情報をECサイトで事前にチェック、ECサイトの商品の店頭受取、ECサイト会員の店舗でのポイント還元率を8~10%にアップといった施策がおこなわれています。
事例2.ジャパネットたかた
テレビ通販でおなじみのジャパネットたかたのECサイトでは、商品数を絞って展開することで在庫管理やコールセンターの業務を効率化し、顧客サービス向上に成功しました。ECサイトでは取扱い商品数をできるかぎり豊富にするという戦略がとられる傾向にありますが、ジャパネットたかたはあえてその逆をいくという大胆な戦略をとっています。
事例3.上新電機
上新電機は関西で家電販売事業を展開する独立経営の家電量販店です。上新電機は実店舗とオンラインの相互送客の仕組みを作るため、物流体制の整備と顧客データの統合を進めることで成功しました。
また楽天市場との提携を強化し、楽天Edyや楽天ペイなどを使えるようにしたり楽天市場の公式ストアでキャンペーンを紹介したりと、自社サイトの枠を超えた施策を打っているのが特徴です。
【食品】ECサイトの成功事例3選
食品ECサイトの成功事例として、以下の3つを紹介します。
・ケンコーマヨネーズ
・Oisix(オイシックス)
・たねや・CLUB HARIE
事例1.ケンコーマヨネーズ
ケンコーマヨネーズは、マヨネーズやドレッシングなどの食品を販売するECサイトです。販売するのが料理に使う商品であるため、明るいデザインに料理の写真を豊富に取り入れることでユーザーの購買行動に繋げることができています。
ユーザビリティがよく利便性に優れているため、商品を探しやすいのも人気の秘訣といえるでしょう。
事例2.Oisix(オイシックス)
Oisix(オイシックス)は自然食品の宅配事業であり、ライフスタイルに合わせた柔軟な選択肢を提案することで集客に成功しています。
「入会金・年会費0円」「いつでも解約可」「値下げキャンペーンあり」といった入会のハードルを下げる施策によって会員を増やしました。また生産者の顔が見えるサイト作りも安心感があり、自然食品を選ぶ顧客のニーズにマッチした工夫ができています。
事例3.たねや・CLUB HARIE
たねやグループは老舗のお菓子メーカーです。さまざまなSNSを使ってイベントの販促をおこなったり、EC限定商品の告知をしたり、YouTubeで製造工程を撮影した動画を配信したりと、さまざまな施策をおこなっています。
興味を持ったコアなファンを獲得することで、購入者のリピート率を大きく向上させることに成功しています。
AI・メタバース活用事例
株式会社メタバース総研の運営する「AI総研」は、AIの活用に強い関心のある企業/公共団体向けに、実践的なノウハウの発信を行う国内最大級のビジネス向けメディアです。業界の注目企業や活用事例、活用方法など、幅広く紹介しています。
“価値”にこだわった記事を全て自社コンサルタントが作成することで、ビジネス視点での豊富な知見を分かりやすく提供しています。
また、株式会社メタバース総研は、企業様のAI活用の戦略立案から開発・運用まで一貫したサポートを提供しています。幅広い業界・テーマでの多数の支援を通じ培った知見を基に、AI総研独自のメソッドを構築し、企業様に合わせたオーダーメイドの支援を行っています。
さらに、メタバース空間を活用した新たなEC体験を実現。具体的な事例に関しては株式会社メタバース総研でぜひチェックしてください。
まとめ
さまざまな成功事例を紹介しましたが、どのサイトもそれぞれのブランドや商品の特徴を生かしてうまく顧客との接点を繋いでいるというのがわかります。
成功事例を見てただ真似るだけでなく、自社に合わせて適切な施策を考えることが重要です。
ECサイトは競合が多いため、成功させるためには工夫して販促をおこなわなければなりません。
すぐに効果が出なくても継続することで効果が出ることもあるので、改善を繰り返しながらさまざまな施策を試し、最適な方法でECサイトを成功に導きましょう。