デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の通常枠とは?A・B類型の詳細や対象事業者・ソフトなど解説

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の通常枠とは?A・B類型の詳細や対象事業者・ソフトなど解説

IT導入補助金2025通常枠の対象ソフトは?

通常枠のA類型・B類型の違いは?

IT導入補助金2025の通常枠を申請しようと考えている方も多いでしょう。

しかし、どのようなITツールが対象で、条件やA・B類型の違いが分からない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、IT導入補助金2025通常枠の概要や対象経費、具体的な補助額などを徹底解説します。

また申請要件や採択率アップのポイントである加点項目の詳細、よくある質問についてもまとめているため、ぜひ参考にしてください。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金
1次申請は2026年3月30日5月12日の17時まで

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠とは?対象経費や事業者も紹介

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠とは?対象経費や事業者も紹介

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者が業務効率化や生産性向上を目的にITツール(ソフトウェアやクラウドサービスなど)を導入する際、その費用の一部を国が補助する制度です。

2025年度も「通常枠」として、比較的導入ハードルが低いA類型と、より効果的な取り組みが求められるB類型が設定されています。

A類型・B類型はプロセス数によって異なり、具体的には以下のとおりです。(A類型1つ・B類型4つ以上)

必要プロセス

①顧客対応・販売支援
②決済・債権債務・資金回収管理
③供給・在庫・物流
④会計・財務・経営
⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
⑥その他業務固有のプロセス
⑦汎用・自動化・分析ツール
※⑦単体は不可

また通常枠の対象経費には、次のような費用が含まれます。

・ソフトウェア購入費、利用料(業務パッケージ、クラウド型SaaS等)
・導入関連費(設定費、導入支援、操作研修など)
・オプション機能費(セキュリティやデータ連携など)

導入するITツールは、事前に「IT導入支援事業者」により登録されたITツール(登録済ソフト)から選ぶ必要がある点にも注意が必要。

なお、通常枠の申請ができる対象事業者は「中小企業・小規模事業者」で詳細は以下のとおりです。

デジタル化・AI導入補助金2026の対象事業者

通常枠A類型の最大補助額や条件

項目通常枠A類型
補助率1/2〜2/3
補助額5~150万円未満
必要プロセス1つ以上

A類型は、比較的小規模なIT導入を支援する枠で、主に単一業務の効率化を目的としたツールの導入が対象となります。

例えば、会計・勤怠・受発注・顧客管理といったバックオフィス業務におけるIT化が該当します。

申請のハードルは比較的低く、はじめてIT導入補助金を利用する中小企業や小規模事業者に適しています。

ただし、補助対象となるITツールは「IT導入支援事業者」があらかじめ登録したものに限られるため、選定時には注意が必要です。

また、ハードウェア(パソコンやタブレットなど)は補助対象外であり、ソフトウェア導入費用や導入支援費用のみが補助の対象となります。

通常枠B類型の最大補助額や条件

項目通常枠B類型
補助率1/2〜2/3
補助額150~450万円以下
必要プロセス4つ以上

B類型は、複数の業務プロセスを連携・統合するような、より高度なIT導入を対象とした枠です。

例えば、「販売管理+会計」「在庫管理+人事労務」など、部門横断的な効率化や業務の一体運用を図るような導入が想定されています。

導入するツールの規模が大きくなる分、補助上限額もA類型より高めに設定されていますが、その分生産性向上効果の明確化や導入目的の一貫性が求められます。

B類型は、「インボイス制度対応に加え、業務全体の見直しを図りたい」といった中長期的なIT戦略を進める企業に適しています。

2026年度は条件付きで補助率最大2/3

2026年度の通常枠では、特定の要件を満たす場合に限り、補助率が1/2から2/3へ引き上げられる特例措置が設けられています

補助率が2/3となる条件
令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上であることを示した場合の補助率は、2/3以内

ただし、証拠書類の提出や事業計画書への記載が必須となるため、申請時には事前確認が必要です。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の対象ソフトウェアを一部紹介

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の対象ソフトウェアを一部紹介

IT導入補助金2025通常枠の対象ソフトウェアの例を一部紹介します。

検討しているツールがある場合は、クリックすると詳細ページにてチェックできます

また、公式で対象ツールかどうかも検索をすれば確認できるため、事前に確認しておきましょう。

kintone
Microsoft 365
Google Workspace
LINE公式アカウント
Lステップ
LINEWORKS
エルメッセージ
Adobe
salesforce
zoom
AutoCAD
サイボウズOffice
クラウドサイン
hubspot
ジョブカン
チャットワーク
Dropbox
Slack
Zoho
Box

SmartHR など

また、当社が対応しているITツールを以下にまとめているため、上記に含まれていない場合はぜひチェックしてください。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の申請要件とは?

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の申請要件とは?

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の通常枠を申請するには、以下のような法的・実務的な条件をすべて満たす必要があります。

gBizIDの取得やセキュリティ宣言のほか、労働生産性の向上計画や正しい情報提供など、申請前に準備すべき内容は多岐にわたります。

要件項目内容概要
法人登記日本国内で法人登記(法人番号が付与・公表されている)または個人事業の届け出がなされていること
最低賃金の順守交付申請時点で、事業場内の最低賃金が地域別最低賃金以上であること
gBizIDプライムの取得オンライン申請に必須。郵送等での手続きが必要なため、取得に約2週間かかる場合あり
SECURITY ACTIONの宣言IPAによる「★一つ星」または「★★二つ星」宣言が必須。事務局と情報共有に同意すること
添付資料の提出所定の申請フォームに加え、指定された添付書類の提出が必須
SMS受信用の携帯電話番号申請者自身が管理する携帯番号の登録が必須。事務局との連絡にも使用される
他補助金との重複不可他の国の補助金等と内容が重複する事業は対象外

生産性向上の事業計画について
申請には、3年間で労働生産性を年平均3%以上向上させる事業計画が必要です(※過去にIT導入補助金の交付を受けた事業者は4%以上)。

また、営業利益・人件費・就業時間などの経営データをIT導入支援事業者と確認し、事務局へ提出する必要があります。

・助額150万円以上を申請する場合の追加条件
補助額が150万円以上となる場合は、次の賃上げに関する条件も満たす必要があります。
・給与支給総額を年1.5%以上増加
・最低賃金を地域別最低賃金+30円以上に設定
・上記内容を申請時点で計画・従業員に周知
※小規模事業者、学校・医療・福祉施設等はこの要件の適用外です。

その他の主な注意点
・携帯電話番号の登録が必須(SMSで認証コード等を通知)
・他の国の補助金と重複する事業内容では申請不可
・事務局・国・中小機構に対し提出した情報は、事業効果の確認・政策立案等に活用されます
・不正申請や調査拒否があった場合は、補助金の返還や交付取消になることも

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の加点項目と減点措置の詳細

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠の加点項目と減点措置の詳細

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)では、申請内容に応じて審査時の加点・減点が設定されており、採択結果に大きく影響します。

加点項目を満たすことで採択の可能性が高まり、一方で過去の交付実績等により減点の対象となる場合も。

以下でそれぞれの内容を詳しく紹介します。

通常枠の加点項目
通常枠の減点措置

通常枠の加点項目

加点項目内容概要
クラウドを利用したITツール導入の検討SaaSなどクラウド型ITツールの導入を検討している事業者が対象。導入予定のITツールがクラウド型である場合に加点対象となる。
インボイス対応ITツール導入の検討インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注管理、決済システムなどのITツール導入を検討している場合に加点対象。
賃上げの事業計画の策定、従業員への表明、事業計画の達成給与支給総額や最低賃金の引上げなどの賃上げ計画を策定し、従業員に表明している事業者が対象。計画達成状況も評価対象となる。
最低賃金に関する状況事業所内の最低賃金が地域別最低賃金より一定額以上高いなど、賃金水準の改善に取り組んでいる事業者が加点対象となる。
国の推進するセキュリティサービスを選定しているか国が推進するサイバーセキュリティ対策サービスやITツールを導入・選定している事業者が対象。セキュリティ対策の実施状況が評価される。
デジタル化支援ポータルサイト「デジwith」における「IT戦略ナビwith」を行っていること中小企業庁のデジタル化支援ポータル「デジwith」でIT戦略ナビwithを実施し、診断結果を踏まえたデジタル化計画を作成している事業者が加点対象。
健康経営優良法人2026経済産業省が認定する「健康経営優良法人2026(中小規模法人部門・大規模法人部門)」に認定されている企業が対象。
くるみん・えるぼし認定厚生労働省の「くるみん認定(子育て支援企業)」または「えるぼし認定(女性活躍推進企業)」を取得している企業が加点対象。
成長加速マッチングサービスへの登録中小企業庁の「成長加速マッチングサービス」に登録し、事業成長に向けた課題やニーズを掲載している事業者が対象。
省力化ナビの活用中小企業向けの業務効率化ツール紹介サイト「省力化ナビ」を活用し、省力化・生産性向上に向けたIT導入の検討を行っている事業者が加点対象。

例えば、「健康経営優良法人2026」や「くるみん・えるぼし認定」などの国の認定を受けている企業のほか、「クラウド型ITツールの導入」や「インボイス対応ITツールの導入を検討していること」、「IT戦略ナビwithの実施」「省力化ナビの活用」など、デジタル化や生産性向上への取り組みを示すことで加点対象となる項目があります。

加点は複数項目で評価されるため、該当するものがあれば申請時に必ず記載し、必要に応じて証明書類を提出しましょう。

加点の有無は採択結果にも影響するため、事前に対象項目を確認し、準備しておくことが重要です。

通常枠の減点措置

減点対象の条件内容概要
IT導入補助金2022〜2025の間に交付決定を受けた事業者IT導入補助金を過去に利用した事業者は、同制度の連続利用を抑制する観点から審査上の減点対象となる。
デジタル化・AI導入補助金2026でインボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)を申請中または交付決定済の事業者同一年度内でインボイス枠と通常枠などを併用する場合、審査上の減点対象となる。
上記①②に該当し、同一機能(会計・受発注・決済)のITツールを導入する場合すでに導入済みまたは申請中のITツールと同一機能のツールを導入する場合、重複導入とみなされ追加減点となる。
IT導入補助金2024または2025で導入したソフトと同一プロセスを持つソフトを導入する事業者既存ソフトと業務プロセスが重複する場合は減点対象。プロセスが完全一致する場合は不採択となる可能性がある。
IT導入補助金2024以降に賃上げ加点で採択されたが、賃上げ要件を達成できなかった事業者賃上げ計画の未達成(正当な理由を除く)は減点対象となる。
中小企業庁所管の他補助金で賃上げ加点を受けて未達成だった事業者ものづくり補助金、持続化補助金、事業再構築補助金などで賃上げ要件を達成できなかった場合、横断的に減点対象となる。

デジタル化・AI導入補助金2026では、過去にIT導入補助金(2022〜2025)で導入したITツールと同じ機能や業務プロセスを持つソフトを再び申請する場合、審査上の減点対象となります。特に、業務プロセスが完全に一致する場合は不採択となる可能性があります。

また、IT導入補助金2024以降に賃上げ加点を受けて採択されたにもかかわらず、賃上げ要件を達成できなかった事業者(やむを得ない理由を除く)も減点対象となります。

さらに、デジタル化・AI導入補助金2026では、同一年度にインボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)で申請している、または交付決定を受けている事業者が通常枠で申請する場合、審査上の減点対象となります。加えて、インボイス枠で選択したITツールと同一機能(会計・受発注・決済)のツールを導入する場合は、追加で減点される可能性があります。

このため、過去に補助金を利用している事業者ほど、導入予定ツールの機能や業務プロセスの重複、過去の賃上げ計画の達成状況などを事前に確認しておくことが重要です。

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠に関するQ&A

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)通常枠に関するQ&A

ここでは、IT導入補助金2025の「通常枠」について、よくある質問をまとめています。

申請時に迷いやすいポイントを事前に確認しておきましょう。

デジタル化・AI導入補助金2026通常枠の申請スケジュールは?
IT導入補助金の通常枠の申請数や採択率は?
通常枠ならではのメリットやデメリットは?
通常枠でパソコンやタブレットの申請はできる?
通常枠とインボイス枠の併用は可能?

デジタル化・AI導入補助金2026通常枠の申請スケジュールは?

2026年度の1次申請は3月30日〜5月12日の17時までです

現在3次申請まで公表されており、詳細については以下でまとめているためぜひ参考にしてください。

事前準備(gBizID取得・SECURITY ACTION宣言など)しておくと、スムーズに申請できるでしょう。

IT導入補助金2025の通常枠の申請数や採択率は?

2025年度の通常枠の申請数や採択率は以下のとおりです。

合計申請数合計交付決定数採択率
23,6728,93637.75%

通常枠ならではのメリットやデメリットは?

通常枠のメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
・幅広いITツールが対象(業務効率化やDX全般に対応)
・補助額が最大450万円と大きい(B類型)
・クラウドサービスや導入費用も対象になる
・ハードウェア(PC・タブレット)は対象外
・加点や要件の条件がやや複雑
・インボイス制度対応に限定した申請はできない

通常枠は全業務のDX化に対応できる柔軟な枠ですが、制度やプロセスの理解が必要です。

通常枠でパソコンやタブレットの申請はできる?

できません。パソコンやタブレットなどのハードウェアは通常枠の補助対象外です。

補助対象となるのは、ITツール(ソフトウェア)やその導入・設定費用。

なお、ハードウェアが補助対象になるのは「インボイス対応類型」なので、パソコンやタブレットの申請をしたい方は以下を参考にしてください。

通常枠とインボイス枠の併用は可能?

併用はできません。どちらか一方のみの申請となります

同一年度に両方の枠を申請したり、同じ事業で重複してITツールを導入したりすることは禁止されています。

また、インボイス枠で申請済・採択済の場合は、通常枠の申請が減点対象となるので注意が必要です。

通常枠は業務効率化やDX推進が目的で最大450万円の補助が受けられる

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金2025)の通常枠は、A・B類型に応じた補助額やプロセス要件が設けられており、業務効率化やDX推進を目指す中小企業にとって有効な支援制度です。

補助対象はソフトウェアや導入支援費用で、最大450万円・補助率最大2/3まで補助される場合もあります。

申請には要件や加点項目などがあるため、事前準備と制度理解が採択のカギとなります。

弊社は、類型700社以上の申請サポートを実施しています。

対応しているITツールも豊富なので、通常枠での申請を検討している方はお気軽にご相談・お問い合わせください。

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この記事を書いた人

株式会社CAREARCのクリエーターズチームが執筆しています。WEB制作や動画制作時に役立つ情報を中心に発信しています。