IT導入補助金2025通常枠の対象ソフトは?
通常枠のA類型・B類型の違いは?
IT導入補助金2025の通常枠を申請しようと考えている方も多いでしょう。
しかし、どのようなITツールが対象で、条件やA・B類型の違いが分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、IT導入補助金2025通常枠の概要や対象経費、具体的な補助額などを徹底解説します。
また申請要件や採択率アップのポイントである加点項目の詳細、よくある質問についてもまとめているため、ぜひ参考にしてください。
IT導入補助金2025は全募集終了
2026年度は「デジタル化・AI導入補助金」へ名称変更し継続予定
IT導入補助金2025通常枠とは?対象経費や事業者も紹介

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者が業務効率化や生産性向上を目的にITツール(ソフトウェアやクラウドサービスなど)を導入する際、その費用の一部を国が補助する制度です。
2025年度も「通常枠」として、比較的導入ハードルが低いA類型と、より効果的な取り組みが求められるB類型が設定されています。
A類型・B類型はプロセス数によって異なり、具体的には以下のとおりです。(A類型1つ・B類型4つ以上)
①顧客対応・販売支援
②決済・債権債務・資金回収管理
③供給・在庫・物流
④会計・財務・経営
⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
⑥その他業務固有のプロセス
⑦汎用・自動化・分析ツール
※⑦単体は不可
また通常枠の対象経費には、次のような費用が含まれます。
・ソフトウェア購入費、利用料(業務パッケージ、クラウド型SaaS等)
・導入関連費(設定費、導入支援、操作研修など)
・オプション機能費(セキュリティやデータ連携など)
導入するITツールは、事前に「IT導入支援事業者」により登録されたITツール(登録済ソフト)から選ぶ必要がある点にも注意が必要。
なお、通常枠の申請ができる対象事業者は「中小企業・小規模事業者」で詳細は以下のとおりです。

通常枠A類型の最大補助額や条件
| 項目 | 通常枠A類型 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2〜2/3 |
| 補助額 | 5~150万円未満 |
| 必要プロセス | 1つ以上 |
A類型は、比較的小規模なIT導入を支援する枠で、主に単一業務の効率化を目的としたツールの導入が対象となります。
例えば、会計・勤怠・受発注・顧客管理といったバックオフィス業務におけるIT化が該当します。
申請のハードルは比較的低く、はじめてIT導入補助金を利用する中小企業や小規模事業者に適しています。
ただし、補助対象となるITツールは「IT導入支援事業者」があらかじめ登録したものに限られるため、選定時には注意が必要です。
また、ハードウェア(パソコンやタブレットなど)は補助対象外であり、ソフトウェア導入費用や導入支援費用のみが補助の対象となります。
通常枠B類型の最大補助額や条件
| 項目 | 通常枠B類型 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2〜2/3 |
| 補助額 | 150~450万円以下 |
| 必要プロセス | 4つ以上 |
B類型は、複数の業務プロセスを連携・統合するような、より高度なIT導入を対象とした枠です。
例えば、「販売管理+会計」「在庫管理+人事労務」など、部門横断的な効率化や業務の一体運用を図るような導入が想定されています。
導入するツールの規模が大きくなる分、補助上限額もA類型より高めに設定されていますが、その分生産性向上効果の明確化や導入目的の一貫性が求められます。
B類型は、「インボイス制度対応に加え、業務全体の見直しを図りたい」といった中長期的なIT戦略を進める企業に適しています。
2025年度は条件付きで補助率最大2/3
2025年度の通常枠では、特定の要件を満たす場合に限り、補助率が1/2から2/3へ引き上げられる特例措置が設けられています。
補助率が2/3となる条件
3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員数の30%以上であることを示した事業者。
ただし、証拠書類の提出や事業計画書への記載が必須となるため、申請時には事前確認が必要です。

IT導入補助金2025通常枠の対象ソフトウェアを一部紹介

IT導入補助金2025通常枠の対象ソフトウェアの例を一部紹介します。
検討しているツールがある場合は、クリックすると詳細ページにてチェックできます。
また、公式で対象ツールかどうかも検索をすれば確認できるため、事前に確認しておきましょう。
・kintone
・Microsoft 365
・Google Workspace
・LINE公式アカウント
・Lステップ
・LINEWORKS
・エルメッセージ
・Adobe
・salesforce
・zoom
・AutoCAD
・サイボウズOffice
・クラウドサイン
・hubspot
・ジョブカン
・チャットワーク
・Dropbox
・Slack
・Zoho
・Box
・SmartHR など
また、当社が対応しているITツールを以下にまとめているため、上記に含まれていない場合はぜひチェックしてください。

IT導入補助金2025通常枠の申請要件とは?

IT導入補助金2025の通常枠を申請するには、以下のような法的・実務的な条件をすべて満たす必要があります。
gBizIDの取得やセキュリティ宣言のほか、労働生産性の向上計画や正しい情報提供など、申請前に準備すべき内容は多岐にわたります。
| 要件項目 | 内容概要 |
|---|---|
| 法人登記 | 日本国内で法人登記(法人番号が付与・公表されている)または個人事業の届け出がなされていること |
| 最低賃金の順守 | 交付申請時点で、事業場内の最低賃金が地域別最低賃金以上であること |
| gBizIDプライムの取得 | オンライン申請に必須。郵送等での手続きが必要なため、取得に約2週間かかる場合あり |
| SECURITY ACTIONの宣言 | IPAによる「★一つ星」または「★★二つ星」宣言が必須。事務局と情報共有に同意すること |
| 添付資料の提出 | 所定の申請フォームに加え、指定された添付書類の提出が必須 |
| SMS受信用の携帯電話番号 | 申請者自身が管理する携帯番号の登録が必須。事務局との連絡にも使用される |
| 他補助金との重複不可 | 他の国の補助金等と内容が重複する事業は対象外 |
生産性向上の事業計画について
申請には、3年間で労働生産性を年平均3%以上向上させる事業計画が必要です(※過去にIT導入補助金の交付を受けた事業者は4%以上)。
また、営業利益・人件費・就業時間などの経営データをIT導入支援事業者と確認し、事務局へ提出する必要があります。
・助額150万円以上を申請する場合の追加条件
補助額が150万円以上となる場合は、次の賃上げに関する条件も満たす必要があります。
・給与支給総額を年1.5%以上増加
・最低賃金を地域別最低賃金+30円以上に設定
・上記内容を申請時点で計画・従業員に周知
※小規模事業者、学校・医療・福祉施設等はこの要件の適用外です。
その他の主な注意点
・携帯電話番号の登録が必須(SMSで認証コード等を通知)
・他の国の補助金と重複する事業内容では申請不可
・事務局・国・中小機構に対し提出した情報は、事業効果の確認・政策立案等に活用されます
・不正申請や調査拒否があった場合は、補助金の返還や交付取消になることも

IT導入補助金2025通常枠の加点項目と減点措置の詳細

IT導入補助金2025では、申請内容に応じて審査時の加点・減点が設定されており、採択結果に大きく影響します。
加点項目を満たすことで採択の可能性が高まり、一方で過去の交付実績等により減点の対象となる場合も。
以下でそれぞれの内容を詳しく紹介します。
通常枠の加点項目
| 加点項目 | 内容概要 |
|---|---|
| 地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画 | 地域未来投資促進法に基づき、地方自治体が策定した計画に参画している事業者が対象。証明書の提出が必要。 |
| 地域未来牽引企業 | 経済産業省が認定する「地域未来牽引企業」に選定されている場合に加点対象。認定証の提出が必要。 |
| クラウドを利用したITツール導入の検討 | SaaSやクラウド型ソフトウェアの導入を検討していることを申告した場合に加点対象。導入予定ツールで判断される。 |
| インボイス対応ITツール導入の検討 | インボイス制度に対応するITツール(会計・受発注・決済機能など)の導入を検討していること。重複導入は要注意。 |
| 賃上げの事業計画の策定、従業員への表明、事業計画の達成 | 賃金引上げの計画を策定し、従業員に表明していること。さらに過去にその計画を達成していれば加点対象。 |
| 最低賃金に関する状況 | 本加点項目は第7回公募以降を対象としています。 |
| 国の推進するセキュリティサービスを選定しているか | 政府が推奨するセキュリティ製品・サービスを導入・選定していること。対象サービスは別途定められている。 |
| デジタル化支援ポータルサイト「デジwith」における「IT戦略ナビwith」を行っていること | SMEサポートポータル「デジwith」でIT戦略ナビを実施し、診断結果をもとに申請を行っている事業者が対象。 |
| 健康経営優良法人2025 | 経済産業省が認定する「健康経営優良法人(中小規模・大規模)」に認定されている企業。認定証の提出が必要。 |
| くるみん・えるぼし認定 | 厚生労働省の「子育てサポート企業(くるみん)」または「女性活躍推進企業(えるぼし)」の認定を受けている事業者。 |
| 成長加速マッチング登録 | 「成長加速マッチングサービス」に会員登録し、挑戦課題を登録・掲載していること |
IT導入補助金2025の通常枠では、申請内容や事前の取り組みに応じて審査時に加点されます。
例えば、「地域未来牽引企業」や「健康経営優良法人2025」などの国の認定を受けている企業や、「クラウドの活用」「インボイス対応ITツールの導入を検討していること」など、取り組みの方針を示すだけでも加点対象になるものがあります。
加点は複数項目で評価されるため、該当するものがあれば申請時に必ず記載・証明書類を添付しましょう。
加点の有無は採択結果に大きく影響するため、事前の確認と準備が重要です。
通常枠の減点措置
| 減点対象の条件 | 内容概要 |
|---|---|
| 2023年度のデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)または2024年度のインボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)で交付決定を受けた事業者 | 他枠との併願・重複導入の抑制を目的とした措置 |
| 2025年度のインボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)において申請中、または交付決定済の事業者 | 通常枠との併用は不可で、審査上の減点対象 |
| 上記1または2に該当し、同一機能(会計・受発注・決済)を持つITツールを通常枠で導入する場合 | さらに追加で減点される(重複導入防止のため) |
| 2023または2024年度に導入したソフトと同一の業務プロセスを持つソフトを導入する事業者 | プロセスが完全一致する場合は不採択となる可能性あり |
| 2024年度以降、賃金引上げ加点を受けて採択されたが、要件を達成できなかった事業者 | 正当な理由がない未達成は減点対象(例:加点で補助率引上げ後に未達) |
| 中小企業庁所管の他補助金(例:ものづくり補助金、持続化補助金、再構築補助金等)で、同様に賃金引上げ加点を受けて未達成だった事業者 | 複数補助金にわたる加点未達は横断的に減点対象に |
IT導入補助金2025では、過去に導入したITツールと同じ機能や業務プロセスを持つソフトを再び申請する場合、減点や不採択の対象になります。
また、2024年以降の補助金で賃上げ加点を受けたのに未達成だった事業者も、正当な理由がなければ減点対象となります。
さらに、通常枠とインボイス枠は併用できず、どちらか一方のみ申請可能です。インボイス枠で申請済の事業者が、同じような機能のツールを通常枠で申請する際は、追加で減点される場合があります。
再申請やほかの補助金を使っている事業者ほど、内容の重複や過去実績の達成状況に注意が必要です。
IT導入補助金2025通常枠に関するQ&A

ここでは、IT導入補助金2025の「通常枠」について、よくある質問をまとめています。
申請時に迷いやすいポイントを事前に確認しておきましょう。
・IT導入補助金2025通常枠の申請スケジュールは?
・IT導入補助金の通常枠の申請数や採択率は?
・通常枠ならではのメリットやデメリットは?
・通常枠でパソコンやタブレットの申請はできる?
・通常枠とインボイス枠の併用は可能?
IT導入補助金2025通常枠の申請スケジュールは?
2026年1月現在、8次募集までは終了(全ての募集終了)しています。
詳細については以下でまとめているためぜひ参考にしてください。
事前準備(gBizID取得・SECURITY ACTION宣言など)しておくと、スムーズに申請できるでしょう。

IT導入補助金の通常枠の申請数や採択率は?
2024年度の通常枠の申請数や採択率は以下のとおりです。
| 合計申請数 | 合計交付決定数 | 採択率 |
|---|---|---|
| 25,140 | 16,540 | 65.79% |
2025年度も随時更新されているため、最新の情報や詳しく知りたい方は以下を参考にしてください。
ちなみに2025年度は3次まで採択結果が出ており、合計申請数が10,351件、交付決定数が4,132件、採択率が39.92%となっています。

通常枠ならではのメリットやデメリットは?
通常枠のメリットとデメリットは以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・幅広いITツールが対象(業務効率化やDX全般に対応) ・補助額が最大450万円と大きい(B類型) ・クラウドサービスや導入費用も対象になる | ・ハードウェア(PC・タブレット)は対象外 ・加点や要件の条件がやや複雑 ・インボイス制度対応に限定した申請はできない |
通常枠は全業務のDX化に対応できる柔軟な枠ですが、制度やプロセスの理解が必要です。
通常枠でパソコンやタブレットの申請はできる?
できません。パソコンやタブレットなどのハードウェアは通常枠の補助対象外です。
補助対象となるのは、ITツール(ソフトウェア)やその導入・設定費用。
なお、ハードウェアが補助対象になるのは「インボイス対応類型」なので、パソコンやタブレットの申請をしたい方は以下を参考にしてください。

通常枠とインボイス枠の併用は可能?
併用はできません。どちらか一方のみの申請となります。
同一年度に両方の枠を申請したり、同じ事業で重複してITツールを導入したりすることは禁止されています。
また、インボイス枠で申請済・採択済の場合は、通常枠の申請が減点対象となるので注意が必要です。

通常枠は業務効率化やDX推進が目的で最大450万円の補助が受けられる
IT導入補助金2025の通常枠は、A・B類型に応じた補助額やプロセス要件が設けられており、業務効率化やDX推進を目指す中小企業にとって有効な支援制度です。
補助対象はソフトウェアや導入支援費用で、最大450万円・補助率最大2/3まで補助される場合もあります。
申請には要件や加点項目などがあるため、事前準備と制度理解が採択のカギとなります。
弊社は、2024年度200社以上の申請サポートを実施し、通常枠の採択率は約93%でした。
対応しているITツールも豊富なので、通常枠での申請を検討している方はお気軽にご相談・お問い合わせください。
